幅広い製品ポートフォリオからサポートまで変化に即応できるPC提供体制を確立

デル・テクノロジーズの法人向けデスクトップPCであるOptiPlexシリーズは、2023年に30周年を迎える。現在でこそ法人向けのパートナービジネスが拡大しているものの、デルの歴史は直販のダイレクトビジネスから始まった。直販ならではの強みである、顧客の使い方や要望といった声を直接フィードバックして対応できる体制が、顧客満足度調査のクライアントパソコン(デスクトップ型)部門で5年連続1位という高い満足度につながっている。

5年連続1位を維持する製品としての絶対的優位性

デル・テクノロジーズ株式会社
常務執行役員
クライアント・ソリューションズ統括本部長
山田 千代子氏

デル・テクノロジーズ株式会社
クライアント・ソリューションズ統括本部
クライアント製品本部
フィールドマーケティング
シニアマネージャー
佐々木 邦彦氏

顧客満足度調査のデスクトップ部門は、5回連続でデル・テクノロジーズ(以下、デル)が1位を守った。「製品だけでなく、営業、サポート、マーケティングなど多くの側面で評価していただいたものとして、励みになりますし、喜んでいます」と、デルの山田千代子氏は受賞の感想を語る。

同社の法人向けデスクトップの製品ラインアップには、機能・用途に応じてOptiplex 3000シリーズ、同5000シリーズ、同7000シリーズに分類される。さらに、幅広いニーズに合わせたきょう体を用意しており、超小型のマイクロ、モニターの背面に設置できる省スペース型、拡張性が高いタワー型、オールインワン(AIO)などがある。チリやホコリを防いだり、高負荷でも冷却できたりするオプションも備える。

こうした幅広い製品ポートフォリオに加えて、最新のテクノロジーをいち早く市場へ展開、販売することを使命としている。デルの佐々木邦彦氏は「変化する仕事環境に対してPCをより効率良く使うには常に最新のテクノロジーを使用することが重要です。そうした中でインテル、マイクロソフト、NVIDIAなどの最新のテクノロジーを取り込んで、いち早く製品化していく点が評価されています」と言う。

ハードウエアに加えて、デルは業務効率を上げるためのソフトの開発を行っており、近年「Dell Optimizer」というソフトウエアのプリインストールを開始した。AIベースのソフトで、アプリケーションの利用状況を検知して、使い方に合わせてPCの設定を最適化する。

例えば、Dell Optimizerはノイズキャンセリングの機能を備え、ビデオ会議の相手側の人の声とノイズを判別してキャンセリングすることも可能だ。ヘッドセットなどの機能に頼らずに、ノイズを低減したコミュニケーションを実現できる。

性能面の要求が高くなってきているのもデスクトップの最近のトレンドだ。「ビデオ会議では必要なスペックが高く、インテルのCPUならば低廉なCeleronが減り高価でも性能の高いCore iシリーズに重心がシフトしています。搭載メモリーも4から8、16Gバイトへと移行しています」と佐々木氏は語る。使い方の変化に対応できる性能や機能を追求しながら、顧客が求める製品を速やかに低コストで納入してきた積み重ねは、今も続いている。

デスクトップ需要が復活 業務に最適なスペックを追求

コロナ禍で社内外に持ち運べるノートPCがより求められていると想像しがちだ。だが、山田氏は「デスクトップの需要は復活しています」と言う。ハイブリッドワークが広まり、業務ごとに適した性能のマシンが求められ、デスクトップの利用が増えているのだ。

こうした利用形態の変化は調達の形に影響している。情報システム部門が数百台、数千台とまとめて調達する形から、ユーザーごとに適したスペックのマシンを選んで納入する形へ変化しているのだ。「最近は、ノートやデスクトップなどを取り混ぜて、数台、数十台といった組み合わせで注文が入ります。多様化するお客様の要望にどのように応えられるかが、デルの力の見せどころだと考えています」(山田氏)

デスクトップに着目した場合の他社との違いを、山田氏は「製品」「ビジネス」「その他」の3つの視点で説明する。

製品は、クライアントPCだけでなく、サーバーなども含めてエンドツーエンドでまとめて提供できる製品ポートフォリオを持つことを挙げる。山田氏は「多彩なカスタマイズの案件が増え、フルカスタムで選べるデルは、提案に優位性があります」と強調する。

ビジネスの視点では、ダイレクトセールスとパートナー体制の両輪があることが力になっている。ダイレクトセールスにより、営業担当者が顧客企業ごとの要望を吸い上げる一方で、アプリケーションなども含めた顧客の要望に対しては、様々な強みを持つパートナー企業との協業により、多様な選択肢を用意することができる。

その他の視点として、山田氏はサプライチェーンの強さを掲げる。「グローバルで約30年にわたって培ってきたサプライチェーンで、パーツの調達能力や平滑化で抜きん出た力を持っていると自負しています。半導体が不足している最近の状況でも安定して製品を供給できているのは、サプライチェーンの管理体制が整っているからです。さらに1台でも数万台でも作り置きせずに対応できることで、コスト面でのメリットを提供できています」

法人向けデスクトップPC OptiPlex

安心のテクニカルサポート 専用ページで追加注文も簡単

企業がPCを調達する際の手間を減らす取り組みもしている。その代表が「デル・プレミアページ」だ。企業ごとに用意された専用のWebサイトから、簡単にPCを調達できる。それぞれの企業の要求仕様に合わせてカスタマイズした構成を登録しておけば、事業部門から1台単位でワンクリックの注文が可能だ。

デル・プレミアページを活用している寺岡精工では、PC調達のかかる情報システム部の業務負荷を軽減できた。同時に、各部門に直送したPCを各自でキッティングできるようにマニュアルを整備し、環境構築の情報システム部の負荷も軽減。結果として、情報システム部の残業の20%削減に成功した。

「残業の削減だけでなく、情報システム部や担当者が、本来の仕事を遂行するための時間を確保できることに大きな意味があると考えています」と山田氏が語る。大企業だけでなく、ひとり情シスや兼務で対応する中小企業にこそデル・プレミアページを活用してほしいと語る。

製品のポートフォリオ、技術や環境の変化に迅速に対応した製品を投入する技術力、1台から数万台まで安定して居給できるサプライチェーン、そして大企業から中小企業までPCの調達や運用にかかる業務負荷を軽減できるサポート。これらを組み合わせることで、ハイブリッドワーク時代に復活しつつあるデスクトップPCでデルは顧客に見えない価値を提供し続けている。

日経BP社の許可により、2022年9月28日~ 2022年10月25日掲載 の 日経 xTECH Special を再構成したものです。
https://special.nikkeibp.co.jp/atclh/NXT/22/delltechnologies0928/

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