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    専門職の在宅勤務に不可欠な「新常識」

    筐体がなんと従来サイズの約1/9に WSの超小型化で働き方はどう変わるのか

    • ニューノーマルな働き方で専門職も在宅勤務が当たり前に

      緊急事態宣言以降、日本でも一気に拡大したテレワーク。しかし急を要したため、十分な準備時間を確保できなかった企業も少なくない。今後は、短期・部分的に行ったテレワークから、長期・全社を見据えたテレワークへとその軸足が移っていくだろう。

      そのときにポイントになるのが、業務で高性能ワークステーションなどを利用しているエンジニアやクリエイターといった専門職のテレワークだ。緊急時では、3密に注意しながらオフィスでの業務を継続したり、高性能のノートパソコンで代替したりするケースも多かったのではないだろうか。あるいはオフィスで使っていたタワー型ワークステーションを、自宅へ搬入して使った人もいるかもしれない。その場合、タワー型ワークステーションを運搬してみて、その大きさや重さに改めて驚いた人も少なくなかったはずだ。

      今回は緊急対応だったため、このような措置をとることが許された。しかし、今後新たな働き方として、テレワークを継続的に取り入れていくのであれば、より計画的な対応が求められる。

      こうした中、ニーズが高まっているのが、より小型で軽いワークステーションである。これまで多くの専門職が利用してきたミニタワー型ワークステーションは、体積が20リットル程度あり、重量も10kgを超えている。これではデスク横の場所を大きく専有してしまい、いざというときの運搬も困難を伴う。営業職やコンサルタントなどとは異なり、日常的に持ち歩く必要はないにしても、もっとコンパクトなワークステーションでなければ、今後のニューノーマルな働き方への対応は難しいだろう。

      この要求に対応できる製品が、2020年8月に発表された。それが「Dell Precision 3240 Compact」(以下、3240 Compact)である。これは従来の一般的なミニタワー型ワークステーションに比べ、筐体サイズはなんと約1/9だ。

      次ページ以降では、この新製品の特長やスペック、それによってどんな働き方が可能になるのかについて解説したい。

    • 「超小型化」と「スペック」を両立。注目の新製品の実力は

      デル・テクノロジーズ株式会社
      クライアント・ソリューションズ統括本部
      クライアント製品マーケティング本部
      フィールドマーケティングマネージャー
      湊 真吾氏

      3240 Compactで注目したいのは、やはり、従来製品との大きさの比較だ。

      一般的かつ業界標準型ともいえるミニタワー型の「Dell Precision 3640 Tower」は、前述のように筐体サイズが約20リットル、重量が10kg余りある。これに対して3240 Compactは、筐体サイズが2.3リットル、重量は1.7kg。「デルはこれまでにも、3640 Towerより60%小さいDell Precision 3440 SFFをリリースしていましたが、今回はそれよりもさらに70%小さくなっています。これは専門職の新しい働き方に対するデルの新たな提案であり、据え置き型ワークステーションの新ジャンルを生み出したと考えています」とデル・テクノロジーズの湊 真吾氏は語る。

       

      「Dell Precision 3240 Compact」のサイズ

      一般的なミニタワー型ワークステーション(Dell Precision 3640 Tower)と比較して、体積は約1/9、重量も1/6程度に小型化されている。これはもはやミニタワーではなく、新たなカテゴリーの製品だといえる
    • これだけサイズが小さければ、机の下やディスプレイの裏などにも簡単に設置でき、ワークスペースの自由度は一気に高まるはずだ。また重量1.7kgというのは、多くのノート型PCと比べても遜色のない軽量さであり、片手で持ち運べる。もちろん本体に加えてディスプレイやキーボードなども必要になるが、オフィスレイアウト変更に伴う席の移動にも簡単に対応でき、自宅に持ち込んだ場合でも邪魔になりにくい。

    • ワークステーションとして妥協のないスペックを確保

      これだけの小型化を果たしている一方で、スペックに妥協していない点も大きな特長だ。CPUやGPUの性能を落とせば小型化は容易になるが、3240 Compactではそうしたアプローチは採用されていない。

      まずCPUは、インテル 第10世代 Comet Lake Core i3/ i5/ i7/ i9とXeon W CPU (最大 10コア)に対応。前述の3440 SFFと同じラインアップを用意している。またGPUに関しては、3440 SFFと同様のNVIDIA Quadro P1000に加え、新規にNVIDIA Quadro RTX 3000もサポート。NVIDIA Quadro RTX 3000は3240 Compact専用のボードが開発されているという。

      「Quadro RTX 3000はVRやAR、AIに対応したプロフェッショナルグラフィックスであり、これを搭載することでVR/AR/AIへ対応可能となります。また2021年にはインテル Movidius ビジョン・プロセッシング・ユニットにも対応予定。グラフィックスを多用するエンジニアやデザイナーだけではなく、AIを活用するデータサイエンティストにも適したワークステーションとなっています」と湊氏は説明する。

      メモリーは最大64GBの2933MHz ECC/NECC メモリーをサポート。ストレージは、GPUにQuadro P1000またはQuadro RTX 3000を搭載した場合には、転送速度が速いM. 2 NVMe SSD X2を搭載可能だ。グラフィックスにインテル統合グラフィックスを使用する場合には、これに加えてM.2 NVMe SSDX1または2.5インチSATA HDDを追加搭載できる。

      ポート類も充実している。前面にはユニバーサルオーディオジャックやライン出力ポートのほか、USB3.2ポートX2を装備。背面には有線LANポートやUSB 3.2ポートX4、Displayport(DP) 1.4を装備している。なおこれらのUSBポートのうち、3ポートはUSB3.2 Gen2に対応しており、10Gbsでのデータ転送をサポート。さらにVGAやHDMI、DPを背面に追加することも可能だ。

       

      「Dell Precision 3240 Compact」の前面と背面のポート群。古いポートは省き、その分だけ最新仕様のポートを数多く装備している
    • コンパクトさを生かせる周辺製品も充実

      このように3240 Compactは、ワークステーションとしての性能や外部接続に妥協することなく、省スペース化・軽量化を果たした製品であることがわかる。さらに注目したいのは、このコンパクトさを生かすためのエコシステム(周辺製品)も充実している点だ。

      その1つが「All-in-Oneディスプレイマウント」である。これはディスプレイの裏側に3240 Compactを固定するためのマウント。まるでディスプレイ一体型であるかのように設置でき、机を広々と使うことができる。

       

      All-in-Oneディスプレイマウント

      「Dell Precision 3240 Compact」の周辺製品の1つ。ワークステーション本体をディスプレイの裏側に固定でき、机を広々と使うことができる
    • また、2台のディスプレイを自在に配置できる「デュアルディスプレイアームマウント」も用意。これも、1台のディスプレイの背面部分に3240 Compactを固定できるようになっている。

      さらに、デスクの下に3240 Compactを固定できる「Precision Compact VESAマウント」もラインアップ。このような固定方法が可能なのも、3240 Compactが軽量だからだといえるだろう。電源アダプターを机の背面に固定できる「ACアダプタースリーブマウント」も提供。背面ポートへのアクセスを制限する「3240 Compactケーブルカバー」も用意されている。

      これらの周辺製品も活用すれば、自宅に設置した場合でもスタイリッシュにまとめ上げることができ、オフィスでも最小限の専有面積で作業が行えるだろう。

      ニューノーマル時代を迎え、これからは専門職の在宅勤務も当たり前になってくることが想定される。そうした中で重要なのは、いかにオフィスでの業務と同等以上の生産性を維持・向上させるか。その際には、こうした進化したワークステーションを活用することが大きなポイントになってくるだろう。

    • 日経BP社の許可により、2020年9月25日~ 2020年12月31日掲載 の 日経 xTECH Active Special を再構成したものです。