近年、パブリック クラウド サービスは、急増するデータ ボリュームを管理する際の課題を解決できるものと、当然のように考えられてきました。ITチームは、そうした機会をすぐに捉え、ストレージ インフラストラクチャ管理の負担を軽減すべく、その業務をクラウド サービス プロバイダーに委ねました。CIOは、低コストのエントリー ポイントと、クラウド ストレージ サービスで可能になるCAPEX節減に大きな関心を寄せました。また、従量制のコスト モデルと、パブリック クラウド ストレージの大規模な拡張性によって、多くの問題を解決できるようにも思われました。
しかし、パブリック クラウドのメリットを最初に認めた組織の多くは、その後すぐに、いくつかの欠点に気付き始めました。その1つはデータ移行の問題です。クラウドへの転送速度に制限があるうえ、ネットワーク帯域幅のコストに加え、トランザクションごとに予期しない課金が発生したのです。ある組織では、データ レジデンシーの問題が生じ、それがコンプライアンスや規制上の問題に発展しました。また、多くの帯域幅を必要とするデータ分析ワークロードでは、クラウドベースのコンテンツの分析に関連して、WANでの活動と帯域幅にかかるコストが増加しました。こうしたワークロードは、ビジネス データからインサイトやインテリジェンスを抽出するために不可欠です。
これらの制限事項を念頭に置いた多くの組織が、独自のオンプレミス ストレージ ソリューションをホスティングして、コスト削減と、データ アクセス時のレイテンシー低減を実現する選択肢を改めて検討しています。