アプリケーション パフォーマンスを向上し、資本コストと運用コストを削減するという点で、クラウドには大きなメリットがあります。ただし、クラウド テクノロジーは、クラウドのバックアップ、リカバリー、長期保存、ディザスター リカバリーに関する複雑な課題を多く生み出します。
バックアップの速度
大規模なバックアップには数時間かかることがあり、アプリケーション パフォーマンスに影響を与え、サーバーをクラウド ストレージにバックアップするために必要なWAN帯域幅のコストを増加させます。
コンプライアンスの問題
組織によるデータの制御が弱まるため、コンプライアンスの管理はクラウドではより困難になり、幅広い規制の枠組みに準拠することも難しくなります。
分散型の環境
ハイブリッドおよびマルチクラウド環境では、クラウド バックアップはさまざまな場所に存在するデータに対応しつつ、バックアップを仮想化環境やオンプレミスのサーバーのデータと統合する必要がある可能性があります。
ストレージのコスト
クラウド コンピューティングはオンプレミス ハードウェアの購入、インストール、管理の費用に比べてコストを削減できますが、これらの効率性は、クラウド内の大規模なバックアップ ストレージのフットプリントのコストによって簡単に帳消しとなってしまう可能性があります。
管理の複雑さ
これらすべての問題が組み合わさることで、クラウド データの管理とクラウド バックアップはより困難で時間とコストがかかるものとなり、インフラストラクチャをクラウドに移行することで得られるコスト削減などのメリットはさらに小さくなります。