• Dell EMC XtremIO X2をVDI基盤として導入し開発・生産準備業務の生産性を劇的に向上 働き方変化への対応と運用効率化に貢献

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    • お客様名

      三菱自動車工業株式会社

    • 業種

      製造業

    • 導入製品

      Dell EMC XtremIO X2、
      Dell EMC PowerEdge、
      VMware Horizon View

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    • 「Dell EMC XtremIO X2を採用したことで、既存の物理PC環境と変わらない快適なVDI基盤を実現できました。
      設計・開発データをより柔軟に、どこでも迅速に活用できるようになり、とても好評です。
      早く自部門にも導入して欲しいとの要望も多数寄せられています」

      三菱自動車工業株式会社
      グローバルIT本部
      エンジニアリングIT部 マネージャー
      兼 システム基盤部 担当マネージャー
      東村 義則 氏

  • ■ 課題

     

    開発・生産準備業務向けVDI基盤の構築に着手

     

    「Drive your Ambition」のブランド・メッセージの下、多彩なカーラインナップを世界中で展開する三菱自動車工業(以下、三菱自動車)。長年にわたり数々の名車を世に送り出してきた同社では、EV時代に向けた取り組みも積極的に推進。欧州市場において「アウトランダーPHEV」がプラグインハイブリッドEV販売台数トップを獲得するなど、この分野でも大きな存在感を発揮している。また、2016年12月からは、ルノー・日産アライアンスの一員に参画。グループ各社のシナジー効果を最大限に発揮することで、さらなる飛躍を遂げようとしている。

    その同社のビジネスにおいて、重要なカギとなっているのが、先端デジタル技術の活用である。グローバルIT本部 エンジニアリングIT部 マネージャー 兼 システム基盤部 担当マネージャー東村 義則氏は「近年では自動車業界においても、デジタル技術を活用したモノつくりが日常業務になりました。たとえば、設計業務で作成した3Dデータを、後工程の検証業務などに活用するといったことも当たり前に行われており、昔のような3Dデータでの干渉確認だけでなく、CGでの見栄えの確認も日常的に行われています」と説明する。

    こうした業務背景から、使用する3Dデータも一段と大容量化する傾向にあるとのこと。グローバルIT本部 エンジニアリングIT部 主任 平塚 教之氏は「開発・生産準備業務向けのITインフラを担当する我々としても、現場のユーザーがより快適に作業できるよう、システム環境の改善に取り組んでいます」と続ける。

    その一環として、今回実施されたのが、開発・生産準備業務向けのVDI基盤構築プロジェクトだ。東村氏は取り組みの背景を「まず一点目は、ユーザーの働き方変化への対応です。最近では、自席だけでなく会議や出張先等の出先でも3Dデータを使いたいとのニーズが増えており、これが可能な環境を実現することが求められていました。また、もう一点は、我々IT部門の業務効率化です。これまで開発・生産準備業務には、CADソフトや解析ツールなどをインストールした専用クライアントPCを利用していましたが、その管理や更新、廃棄などに多くの時間と工数を費やしていました。利用部門・IT部門共に、付加価値の高い業務に専念できるようにすることが今回の狙いです」と明かす。

  • ■ 解決のアプローチ

     

    Dell EMC XtremIO X2で性能要求をクリア

     

    元々同社では、開発・生産準備業務に利用する各種のデータを、開発部門の司令塔的役割を担う岡崎製作所に集約する運用を行っている。「このため、京都、水島などの他の製作所でデータを見たいと思った場合には、岡崎にあるデータを各拠点のCADシステムからWAN経由で読み込まなくてはなりませんでした。車両一台分のデータが丸ごと必要な場合には、約1~4時間もの時間が掛かっていたのです」と平塚氏は語る。

    また、後者のクライアントPCの管理についても、年間のべ1600台分もの移設作業を強いられていたとのこと。しかも、こうした作業は組織改編や人事異動が行われる4月/10月に集中するため、繁忙期の業務負担は極めて大きかったという。

    このような課題を解消する方策として、同社ではまずVMware社のVDIソフトウェア「VMware Horizon」の採用を決定。東村氏はその理由を「当社の開発・生産準備業務では、全部で約200種類のアプリケーションが用いられますが、少量多種で数人~数十人のグループ毎に使用するソフトウェアとバージョンが異なります。従来はこの中からそれぞれの部門の業務に必要なものをネットワーク経由で個別配信、またはユーザーと作業調整のうえ、PCにインストールしていましたが、VMware Horizonのアプリケーション配信機能である『App Volumes』を利用すれば、これと同様の運用がシンプルに実現できます」と語る。

    ただし、ここで大きな課題となったのが、VDI基盤用ストレージのI/O性能だ。東村氏は「App Volumesでは簡単にユーザー毎のアプリケーション環境を提供できますが、3D-CAD等のアプリケーションをユーザーが起動する際には、仮想デスクトップの起動時よりもはるかに大きいI/O負荷がストレージにかかり、起動に時間を要します。とはいえ、既存の物理PCより遅くなることは許されませんので、オールフラッシュ・ストレージの採用が必須と考えました」と続ける。

    同社では複数のストレージ製品を候補に挙げて、綿密な比較・検討を実施。その結果、採用されたのが、Dell EMCのオールフラッシュ・スケールアウトストレージ「Dell EMC XtremIO」の最新モデル「Dell EMC XtremIO X2」(以下、XtremIO X2)である。平塚氏は製品選定の決め手を「XtremIO X2は、書き込みの際に発生するバックグラウンド処理であるガベージコレクションを、コントローラのCPUではなくSSD側で制御するアーキテクチャであるため、長期にわたって安定的なパフォーマンスが期待できます。他社製品ではこうした点まで考慮されていませんでした。また、独自のインライン圧縮・重複排除機能を利用することで、ストレージリソースの有効活用も図れます。加えて、候補に挙がった他社製品よりIOPS性能が優れている点もポイントとなりました」と語る。

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    • 三菱自動車工業株式会社
      グローバルIT本部
      エンジニアリングIT部
      主任
      平塚 教之 氏

  • ■ 成果

     

    ユーザーの生産性向上と運用負担軽減に成功

     

    XtremIOとVMware Horizonによる新VDI基盤は、2017年11月より段階的に本番稼働を開始。現在では、約800名のエンジニアが、この環境を利用して設計・生産準備業務に取り組んでいる。

    こうした環境が整ったことで、同社の業務にも大きなメリットが生まれている。「他の製作所で車両一台分のデータを利用する場合も、10~20分程度で読み込み作業が完了。岡崎製作所内で作業するのと変わらない環境が実現できています。仮想デスクトップの起動時間も早く、20秒程度で立ち上がります。SSDを搭載した物理PCでも30~40秒は掛かりますから、非常に快適になりましたね」と平塚氏は語る。インライン圧縮・重複排除機能の効果も大きく、データ容量を約1/8程度にまで削減できているとのことだ。

    さらに見逃せないのが、より柔軟なデータ活用が可能になった点だ。以前は、各製作所からしかCADデータにアクセスできなかったため、出張に出る際などには必要な部分だけをビューワー用に変換して持ち出していた。このため、「最新のデータが見たい」「周辺のデータも見ながら検討したい」といったニーズにまでは応えられなかった。「しかしVDIを利用することで、こうした問題も解消。海外拠点からのアクセスも試してみましたが、こちらも実用レベルにあることを確認しています」と東村氏は語る。ユーザーからの評価も高く、85%以上のエンジニアが満足感を示しているとのこと。数少ない不満点も、モニタやマウスの使い勝手に関するもので、VDIの仕組み自体に対してではないそうである。

    さらに、もう一つの懸案であったクライアント運用の効率化でも、期待通りの成果が上がっている。「たとえば、端末約200台分のセットアップ作業に数年前は約2~3週間、効率化を図った最近でも10人がかりで1日掛かっていたましたが、VDIでは1時間程度へと大幅に短縮できました。物理PCでは、その他にも細々とした要望への対応がありますので、そうした負担が一切無くなったことは非常に助かりますね。今後のWindows10移行にも、大きな弾みが付きました」と平塚氏は語る。

    「今後もVDIの適用領域をさらに拡大し、ユーザーの開発生産性向上に貢献していきたい」と抱負を語る東村氏。XtremIO X2も、その取り組みをしっかりと下支えしていく。

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