• 自治体向け防災クラウド「しらせあい※」のサービス基盤にDell EMC VxRailを採用 安心・安全なまちづくりへの貢献を目指す

      ※商標登録出願中

      PDF版

    • お客様名

      KCCSモバイルエンジニアリング株式会社

    • 業種

      情報サービス業

    • 導入製品

      Dell EMC VxRail S570

    •  
    • 「格差なく住み続けられるまちづくりへの貢献」が当社の掲げる企業ビジョン。
      その代表的なソリューションである自治体向け防災クラウド「しらせあい」の実現に、Dell EMC VxRailが大きな役割を果たしてくれました。

      KCCSモバイルエンジニアリング株式会社
      代表取締役社長
      金 炯培 氏

  • ■ 課題

     

    地域課題の解消に向け
    自治体向け防災クラウド「しらせあい」

     

    京セラグループの一員として、モバイルとICTを融合させた多彩なソリューションを展開するKCCSモバイルエンジニアリング。同社 代表取締役社長金 炯培(キム ヒュンベ)氏は「有線/無線ネットワークに関する豊富な経験と高い技術力が当社の強み。大手通信キャリアの基盤構築なども数多く手掛けており、現在では、AI/IoTやクラウド、ロボティクスなどの先進テクノロジーを活用したソリューション提供も進めています」と語る。

    その同社が、今後のビジネスの重点テーマに据えているのが、SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)の11番目のゴールである『住み続けられるまちづくりを』である。

    元々同社では、これまでも様々な自治体向けソリューションを提供してきた。しかし今後は、これまで以上にこの分野のビジネスにフォーカスしていく考えだ。キム氏はその理由を「当社ではいろいろな自治体様のICT化をご支援していますが、せっかく先進的な取り組みを行っているにも関わらず、PoC(概念実証)で終わってしまうケースが少なくない。また、大手ベンダーは、短期的に収益の上がらない分野からはどんどん手を引いてしまいます。ICTは地域課題の解決に非常に有効なツールなのに、こうした状況に陥っているのは非常に残念です。そこで、当社が本腰を入れて、まちづくりに関わるソリューションを展開していこうと考えたのです」と明かす。

    その代表例とも言えるのが、自治体向け防災クラウド「しらせあい」だ。ここでは受話器とキーパッドを備えた専用端末に対し、災害時の緊急放送を音声とテキストで一斉通知する機能を提供。河川や道路のライブカメラ映像なども見られるため、防災・減災に関わる重要情報を確実に地域住民に伝えることができる。さらに、見逃せないのが、平時には地域コミュニケーションのためのツールとしても使える点だ。様々な生活情報や天気情報を配信できるほか、専用端末同士のTV電話も可能。スマホアプリでもアクセスできるため、地元を離れた家族が故郷の情報を知る手段としても利用できる。

    ソリューション営業部 ソリューション営業課責任者 菅城 信繁氏は「サービス開発の過程では、実際に協力自治体への短期移住も行いました。その際、情報格差が非常に大きな問題であることを改めて痛感しました。その点、こうしたツールがあれば、防災と地域活性化の両面でお役に立てるはず」と語る。

    •  
    • KCCSモバイルエンジニアリング株式会社
      ネットワーク事業本部
      副本部長
      野口 雄三 氏

    •  
    • KCCSモバイルエンジニアリング株式会社
      ネットワーク事業本部
      ネットワーク事業部
      副事業部長
      酒井 將成 氏

    •  
    • KCCSモバイルエンジニアリング株式会社
      ソリューション営業部
      ソリューション営業課責任者
      菅城 信繁 氏

  • ■ 解決のアプローチ

     

    SIPサーバーの基盤にDell EMC VxRailを採用

     

    今回の自治体向け防災クラウド「しらせあい」で強くこだわったのが、同社のデータセンターにITインフラを集約し、自治体にはそこからクラウドでサービスを提供する点だ。ネットワーク事業本部 副本部長 野口 雄三氏は「これまでこの分野のソリューションは、各自治体への個別導入が基本でした。当然、システムの運用管理や障害対応を各自治体が自前で行わなくてはなりませんし、ハードウェアの老朽化に伴う更新作業も定期的に発生します。その点、クラウドであれば、こうした問題を避けられる上に、新しいサービスやコンテンツの追加なども柔軟に行えます」と説明する。

    とはいえ、同社としても前例のないサービスだけに、開発作業は至難を極めたとのこと。なにしろ回線帯域も十分とは言い難い中、数千世帯への同時配信を確実に行う必要があるのだ。しかも、サービスの採算性を考えれば、むやみに多額のコストを投じることもできない。そこで、同社では、「しらせあい」のアプリケーションをクラウドに配置し、データセンターに格納された地域情報と自動的に連携する仕組みを構築。さらに、各自治体との通信を受け持つSIP(Session Initiation Protocol)サーバーやソフトウェアアップデートサーバーの基盤に、Dell EMCのハイパーコンバージド・インフラストラクチャ(以下、HCI)製品「Dell EMC VxRail S570」(以下、VxRail)を導入した。

    ネットワーク事業本部 ネットワーク事業部 副事業部長 酒井 將成氏は、その理由を「地域の防災やコミュニケーションを支えるサービスである以上、高い性能と信頼性・可用性が不可欠です。加えて、今後のサービスの成長に即応できる柔軟な拡張性も求められます。こうした要件をすべてクリアするには、優れたHCI製品であるVxRailを採用するのがベストだと判断しました」と説明する。また野口氏も「もう一つの決め手は、Dell EMCの手厚いサービス・サポート体制です。今回もアプリケーションの動作確認など、各種の事前検証をしっかりと支援してもらえましたので、大変助かりました」と続ける。

    VxRai lは各種ハードウェアやVMwareの各ソフトウェアなどの動作確認を行った上で出荷されるため、導入にあたっての検証作業は一切不要。加えて、アップデート作業などもリモートで行われる。このため、インフラ構築作業も非常にスムーズに進んだとのこと。酒井氏は「このボリュームのシステムであれば、通常は設計を含めて半年程度の期間が掛かるのが一般的です。しかし今回は、3ヶ月弱程度で作業を終えることができました」と満足げに語る。

    •  
    • KCCSモバイルエンジニアリング株式会社
      経営企画室 経営企画部
      経営企画課責任者
      六串 友義 氏

    •  
    • KCCSモバイルエンジニアリング株式会社
      営業統括部 営業推進課
      営業推進係責任者(広報担当)
      得能 友梨 氏

  • ■ 成果

     

    北海道の5自治体に導入。
    介護・福祉分野への横展開も

     

    こうして開発されたIP告知システムは、2019年4月より本稼働を開始。その第一弾として、北海道の「情報通信基盤利用促進協議会」参加自治体への導入が決定。現在は、厚岸町、喜茂別町、月形町、鶴居村、幌加内町の5町村で活用されている。経営企画室 経営企画部 経営企画課責任者 六串 友義氏は「サービスインに至るまでには、各自治体のご意見にも真摯に耳を傾けて、機能改良を重ねていきました。その甲斐もあり、住民の方々にも便利で使いやすいサービスだと喜んで頂けています」とにこやかに語る。実際に緊急伝達やライブカメラの映像が早期避難につながるなど、防災面での効果も着々と上がっているとのことだ。

    営業統括部 営業推進課 営業推進係責任者(広報担当) 得能 友梨氏は「今回の取り組みは、他の自治体からも注目されており、国内のみならず海外からも話を聞きたいとの要望が寄せられています。少子高齢化は海外でも共通の課題ですので、グローバルな展開も考えていければ」と期待を寄せる。

    VxRailの性能・信頼性や運用管理性についても、高い評価が寄せられている。「導入以来トラブルもありませんし、数千世帯への同時配信も余裕でこなせています。また、サービス提供側としては、インフラの運用管理がVxRail Managerで一元的に行えるのもありがたいですね。いくつも管理画面を開く必要がありませんので、効率的に作業が行えます」と酒井氏は語る。今後は西日本の自治体への拡販にも力を入れていくが、インフラの負荷が高まった際にもノンストップで容易に増設が行えるため、不安は全く感じていないとのことだ。

    同社ではクラウドベースであることの利点を活かし、今後もサービスやコンテンツの拡充を図っていく考えだ。「たとえばその一つとして、専用端末で楽しめる認知症予防アプリの開発なども進めています。個々の自治体のニーズに応じたアプリの提供なども柔軟に行えますので、さらなるブラッシュアップを図っていきたいですね」とキム氏は語る。さらに、その先に見据えているのは、介護・福祉などの他分野への展開だ。「服薬のお知らせや通話、緊急通報など、防災・地域コミュニケーション分野と介護・福祉分野には、求められる機能に多くの共通点があるんですね。そこで今後は、今回得たノウハウをこうした分野でも活かしていきたい。そこではDell Technologiesとのパートナーシップにも大いに期待しています」とキム氏は展望を述べた。

  •