• 医用画像統合アーカイブ「SYNAPSE VNA」のストレージ基盤に「Dell EMC アイシロン」を採用 安全な長期保管と容量増大への対応に貢献

      PDF版

    • お客様名

      富士フイルムメディカル株式会社

    • 業種

      医療機器販売業

    • 導入製品

      Dell EMC Isilon

    •  
    • 「柔軟な拡張性や優れた信頼性・可用性など、Dell EMC アイシロンはSYNAPSE VNAに求められる要件をすべて兼ね備えたストレージです。
      おかげで我々としても、お客様に自信を持ってお勧めできるソリューションを開発することができました。」

      富士フイルムメディカル株式会社
      取締役 執行役員
      ITソリューション事業本部 本部長
      木島 悟 氏

  • ■課題

     

    異なるPACSの画像データを統合管理する「SYNAPSE VNA」

     

    富士フイルムグループの国内医療事業を担う企業として、医用画像を中心としたシステム/ITソリューションを提供する富士フイルムメディカル。同社取締役 執行役員 ITソリューション事業本部 本部長 木島 悟氏は「富士フイルムが開発したモダリティや各種の医療機関向けシステムを、全国の病院や医療機関にお届けすることが当社のミッション。ソリューション開発やお客様施設への導入・構築に加えて、様々なニーズやご要望を開発部隊にフィードバックする役割も担っています」と説明する。

    その中核商品の一つが、国内のPACS(医用画像情報システム)市場でトップシェアを獲得している「SYNAPSE」だ。「画像表示の高速さと優れた操作性、充実したサポート体制による高稼働率がSYNAPSEの強み。お客様からも高い評価を頂いており、国内約2000サイトで導入・利用されています」と木島氏は続ける。

    さらに今回同社では、このSYNAPSEファミリーにまた新たなラインナップを追加した。医用画像データの統合アーカイブを実現する「SYNAPSE VNA」である。木島氏はSYNAPSE VNAを開発した背景を「PACS活用にまつわる課題の一つに、サイロ化やベンダーロックインの問題が生じやすいという点があります。ベンダーごとに画像を管理する仕組みなどが異なるため、システム更新に伴う画像データの移行に、多くの手間と時間が掛かっています。その点、米国などでは、『Vender Neutral Archive』、つまり様々な医用画像をベンダー非依存で管理できる環境を構築する動きが進んでいます。そこで当社としても、他社に先駆けて、VNAをベースとした統合アーカイブシステムのご提供に踏み切ったのです」と語る。

    ただし、SYNAPSE VNAの開発を行う上では、解決すべき課題もあった。近年ではモダリティ(医用画像撮影装置)の進歩に伴って、医用画像の大容量化が急速に進んでいる。また、病院の業務においては、患者の画像を長期間にわたって安全に保管できる信頼性・可用性も不可欠だ。SYNAPSE VNAのコンセプトを具現化するためには、これらの要件を高いレベルでクリアできるストレージが必要だったのである。

  • ■解決のアプローチ

     

    優れた拡張性と信頼性を評価しDell EMC アイシロンを採用

     

    ベンダーの異なる複数のPACS画像データを集約し、統合的な管理・活用と長期保管を実現する。その目的に向けて今回新たに採用されたのが、Dell EMCのスケールアウトNAS「Dell EMC Isilon X210」である。

    同社 ITソリューション事業本部 開発部 プラットフォームグループ マネージャー 鹿嶋 佑介氏は、アイシロンに着目した理由を「医用画像データの容量は二次曲線的に増え続けており、そのスピードは年率約20%にも達します。こうした状況に対応していくためには、拡張性に優れたスケールアウトNASを採用するのがベスト。特にアイシロンは国内外の医療機関への導入実績も豊富ですので、社内でもアイシロンを使いたいという声が多く挙がりました」と説明する。

    アイシロンはストレージ・ノードを増設するだけで簡単に性能・容量を強化できるため、増え続ける医用画像データのアーカイブにも柔軟に対応できる。さらに新機種へのマイグレーションを行う場合にも、無停止で作業が可能だ。「アイシロンの信頼性・可用性についても高く評価しましたね。各ノードにデータが分散保管されているため、あるノードがダウンしたとしてもデータロストの心配がありません」と鹿嶋氏は続ける。

    もっとも、医療機関の業務を支える重要なシステムだけに、同社では綿密な事前検証も実施している。「もちろんアイシロンの動作自体に不安があるわけではありません。しかし医療現場での利用ということを考えれば、SYNAPSE VNAを構成するバックアップ装置やUPS、監視システムなどとの連携についても、しっかり確認しておく必要があります。また、構築/保守部隊向けのドキュメントなども我々が作成しますので、十分な時間を掛けて徹底的な検証を行いました」と鹿嶋氏は語る。

    こうした作業を進める中では、Dell EMCグループのサポートや情報提供なども大いに役立ったとのこと。木島氏は「SYNAPSEが高い稼働率を維持できている理由の一つに、サポートに懸念が残るようなベンダーの機器は最初から採用しないという点が挙げられます。今回アイシロンが選ばれたのも、サーバに採用しているデルも含めたDell EMCグループへの信頼があったからこそ。おかげで、お客様に自信を持ってお勧めできるソリューションを創り上げることができました」と語る。

    •  
    • 富士フイルムメディカル株式会社
      ITソリューション事業本部
      開発部 プラットフォームグループ
      マネージャー
      鹿嶋 佑介 氏

  • ■成果

     

    医療機関の業務改善と地域医療への貢献を目指す

     

    SYNAPSE VNAではSANストレージモデルも用意されているが、複数の医療施設を展開する大規模病院や地域の拠点病院に対しては、アイシロンをメインのストレージとして活用していくとのこと。これにより医療機関にとっても、多くのメリットが生まれることが期待されている。

    「最近では診療科ごとに異なるPACSが導入されている病院も多く、冒頭に触れたようなデータのサイロ化や管理負担の増大といった課題が生じています。しかし、アーカイブデータをSYNAPSE VNAに集約すれば、各PACSで個別にデータを管理する必要はなくなり、データ保管コストの削減も図れます。また、他の診療科の画像を見るために、わざわざ専用ビューワーをインストールする必要もなくなります」と木島氏は語る。

    さらにもう一つ大きいのが、患者にとってのメリットだ。同一医療法人グループ内、あるいは地域の基幹病院と診療所などとの連携にSYNAPSE VNAを用いれば、ある医療機関で撮影した画像を他病院の専門医に診断してもらうといったことができるようになる。このような病院・病院連携/病院・診療所連携が広がってくれば、患者を取り巻く医療環境の利便性をさらに向上させることが可能だ。

    既にこうした先進的な取り組みを始めている医療機関も現れているとのこと。木島氏は「先頃導入を行ったある医療機関様では、地域の3病院分のアーカイブデータをすべてSYNAPSE VNAに集約。患者様がどの病院を受診されても、診断に必要な画像データがすぐに閲覧できる環境を実現されています」と力強く語る。

    アイシロンのパフォーマンスや優れた管理機能も、ソリューションの価値向上に寄与。たとえば、直近2年分程度のデータをPACSに、それ以上の期間を過ぎたデータはアーカイブにというのが一般的な使い方だが、高い処理能力を誇るSYNAPSE VNAは、アーカイブ側のデータもPACS内のローカルデータと遜色ないスピードで表示することが可能だ。

    「最初はスモールスタートで導入して、後からきめ細かく増設できるのもX210の良さですね。また、広大なストレージ空間をワンボリュームで扱えますので、大容量データの管理も手間を掛けずに行えます」と鹿嶋氏は語る。

    同社では今後もSYNAPSE VNAの強みを訴求し、医療機関の業務改善や地域医療への貢献を進めていく考えだ。アイシロンとDel l EMCグループも、その取り組みをしっかりと下支えしていく。