• クラウド型企業情報システム「dDREAMS」のVDIサービス基盤をDell EMC XtremIOで構築 国内最大級の高性能・高信頼サービス環境を実現

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    • お客様名

      ドコモ・システムズ株式会社

    • 業種

      システム開発/情報サービス業

    • 導入製品

      Dell EMC XtremIO
      Dell EMC RecoverPoint

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    • 「Dell EMC XtremIOのような高性能オールフラッシュ・ストレージがなければ、これほど大規模なVDIサービス基盤を実現することはできなかったでしょう。
      VDI基盤の構築・運用には難しい点も多く、IT担当者はいつまでたっても働き方改革ができないケースも多いので、ぜひ当社のサービスをお客様の働き方改革に役立てて頂きたいですね」

      ドコモ・システムズ株式会社
      クラウド事業部
      クラウド開発部
      部長
      宮本 英典 氏

  • ■ 課題

     

    ビジネスの効率化・自動化を実現するクラウド型企業情報システム「dDREAMS」

     

    日本を代表するモバイル通信キャリアとして知られるNTTドコモ。その情報システム子会社として、グループ内外に向けた様々なITサービスを展開しているのがドコモ・システムズである。

    同社 クラウド事業部 クラウド開発部 部長宮本 英典氏は「NTTドコモのビジネスでは、幅広い領域にわたる業務システムが活用されています。当社では会計・人事給与システム、社内情報コラボレーション基盤などの開発・運用・維持や、お客様管理システム、請求管理システムの運用、並びに長年にわたり培ったノウハウをお客様向けにご提供するミッションを担っています」と説明する。

    その中でも同社のビジネスの大きな柱となっているのが、企業活動に欠かせない様々な業務機能をワンストップで提供するクラウド型企業情報システム「dDREAMS」だ。

    「元々ドコモグループでは、経営管理のリアルタイム化に向けた取り組みを推進。グループ約5万人の効率的な業務活動を支えるインフラとして、『DREAMS』と呼ばれる社内システムを2002年より構築・運用してきました。これをSaaS型のクラウドサービスとして、お客様向けにソリューション提供しているのがdDREAMSです」と宮本氏は続ける。

    dDREMASでは、メールやWeb会議、掲示板、ファイル管理、e-Lerningなどの情報共有・活用ツールに加えて、インターネットアクセスセキュリティ、スケジューラ、電子決裁など多彩なサービスを提供。さらには、契約管理や会計管理、勤務管理、人事給与といったERP的な機能まで用意されている。しかも、これらの機能は統合ID管理機能によって一元的に管理されており、各種の業務をシームレスに連携させるこができる。煩雑なID管理業務に悩まされることもない上に、退職者の権限廃止忘れなどによるセキュリティ懸念も避けられるのだ。

    「たとえば、スケジューラ、勤務管理、会計などの機能が全て連携していますので、外出時の交通費なども社員がその都度申請を行う必要はありません。スケジューラに外出先を入力すれば、後は自動的に経路検索が行われて精算されます。また、時間外勤務を行った際の残業代なども、スケジューラの勤務情報を取り込んで自動的に給与支払いへの連携処理が行われます」と宮本氏は話す。

    このように、煩雑になりがちな事務処理を自動化することで、社員やスタッフ部門の間接業務稼働がなくなり生産性を高めることができる。また、コンプライアンス/ガバナンスの強化といった面でも、大きな改善効果が見込める。

    さらにdDREAMSは、外部システムとの連携もサポートしているため、会計管理の仕訳データをSAP ERPなどで活用するといったことも可能。もちろん、昨今のビジネスで大きな課題となっている情報セキュリティについても、充実した機能が用意されている。ドコモグループではこうした先進的な業務環境を、既に15年以上前から実現しているのだ。

    これらの優位性が高く評価され、現在dDREAMSは日々の業務に欠かせない企業情報基盤として、ドコモグループ、NTTグループやその他のユーザー企業も合わせて22万人もの規模のユーザーに利用されているのである。

    VDIサービス基盤を支えるストレージの選定が課題に

     

    このように多彩なサービスメニューをラインナップするdDREAMSだが、近年特に注目を集めているのが、仮想デスクトップ技術を活用したVDI(Virtual Desktop Infrastructure)サービスの「s-WorkSquare」だ。

    従来型のファットPCを利用した業務環境では、端末からの情報漏えいリスクや、大量の端末の運用管理、ソフトウェアのアップデート対応など、多くの課題が存在していた。しかし、端末のVDI化を行ってしまえば、こうしたセキュリティや運用管理にまつわる多くの問題を効果的に解消することができる。また、いつでも・どこでも仕事ができる環境を提供することで、今後の大きなテーマである働き方改革の実現にも大きな弾みを付けられるようになる。

    ただし、実際にVDI環境を構築・運用する上では、クリアしなくてはならない点も数多く存在するとのこと。宮本氏は「特に台数規模が大きい場合には、十分なパフォーマンスをどう確保するかが問題になります。また、運用管理の面でも、ユーザー管理やVDIイメージ管理などの点をしっかりと考慮する必要があります。ハードウェアや仮想化ソフトなどを調達するだけで、狙い通りのVDI環境が簡単に実現できるわけではないのです」と指摘する。

    そもそも、ユーザー企業本来の目的は、VDI環境を作ることではなく、それをビジネスに活用することのはず。面倒な構築・運用作業については同社のようなエキスパートに任せ、自らはサービスとして利用するのが一番の早道だ。

    実際にそう考える企業も多く、dDREAMSのVDIサービスは2015年7月の提供開始以来、着実にユーザー数を拡大。宮本氏は「当社のサービスでは『VMware Horizon』をVDI基盤として採用していますが、現在は約5万台のVDIインスタンスを常時稼働させています。これは、Horizonベースの商用サービス用VDI基盤としては、国内でも最大級の規模となります」と力強く語る。

    もっとも、VDIサービス基盤を開発するにあたっては、様々な困難にも直面したとのこと。特に課題となったのが、VDIサービス用ストレージをどうするかという点だ。

    「当社では以前、ドコモグループ向けに別のVDI環境を提供していたことがあります。現在ほどの規模ではありませんでしたが、それでもブート時のレスポンス低下などが気になるケースが皆無ではなかった。お客様向けのサービスとして本格的に展開を始めるとなれば、膨大な端末が一斉にログインしても余裕を持って対応できるだけのパフォーマンスが不可欠です。また、VDIイメージのメンテナンス作業などを考えても、I/O性能が高く高速にイメージコピーなどが行えるストレージが不可欠でした」と宮本氏は振り返る。

    同社では、こうした課題を解消すべく、VDIサービス基盤の厳しい要求に応えられる新たなストレージの選定に着手することとなった。

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    • 「とにかく「楽」なストレージというのが私の印象です。
      これほど性能を気にしなくてもいいストレージは初めてです。
      面倒な手間を掛けずとも容易に高いパフォーマンスを発揮してくれますし、サービス規模の拡大に応じたスケールアウトも迅速に行えます。
      今後もこのメリットを最大限に活かしていきたいと思います。」

      ドコモ・システムズ株式会社
      クラウド事業部
      クラウド開発部 クラウドサービス開発担当
      主査
      上﨑 純哉 氏

  • ■ 解決のアプローチ

     

    オールフラッシュ・ストレージの高いパフォーマンスに注目

     

    VDIサービス基盤用の新ストレージを検討するにあたり、同社がまず目を付けたのがSSDを搭載したオールフラッシュ・ストレージである。

    宮本氏はその理由を「従来型のHDDアレイベースの環境では、大規模VDIサービスの要求に応えられるだけの性能を確保するのは非常に困難です。また、この方法では、ストライピング用のディスクドライブを大量に積まなくてはならず、投資対効果もあまり良くありません。その点、オールフラッシュ・ストレージであれば、高いパフォーマンスを容易に発揮できます」と語る。

    市場にはSSDとHDDを組み合わせたハイブリッド・ストレージなども提供されているが、こうしたものも信頼性面での不安が残ったとのこと。宮本氏は「別にハイブリッド・ストレージを否定するわけではないのですが、ストレージ内を階層化してデータを動かすというところにどうしても複雑性がありますし、これに起因する問題なども懸念されます。お客様向けサービスの基盤として利用する以上、やはり安定的に高性能を発揮できる製品の方が望ましい」と続ける。

    高い性能とスケーラビリティを備えた「 Dell EMC XtremIO」を新たに採用

     

    このようなニーズに応えられるストレージとして候補に挙がったのが、Dell EMCのオールフラッシュ・スケールアウトストレージ「Dell EMC XtremIO」(以下、XtremIO)である。フラッシュ向けに最適化されたアーキテクチャを有するXtremIOは、多種多様なワークロードに対して優れた処理能力を発揮。大量のアクセスが集中するVDIサービスにおいても、十分なパフォーマンスが期待できる。

    また、ストレージやコントローラなどのコンポーネントを一体化した「X-Brick」と呼ばれるビルディングブロックを追加していくことで、性能と容量をリニアに拡張していくことが可能。システムの規模が急速に拡大した場合にも、サービスを止めることなくスピーディに対応できる。加えて、高効率を誇る独自のインライン圧縮・重複排除機能も用意されているため、導入したリソースを無駄なく活用できる。

    「他社製オールフラッシュ・ストレージとの比較検討なども行いましたが、そちらはコンシューマグレードのフラッシュデバイスを使用していたなど、品質面での問題が残りました。当社としても、自社サービスに本格的にオールフラッシュ・ストレージを活用するのは初めてだったので、不安要素はできるだけ抱えたくありません。その点、業界No.1の実績と高い信頼性を誇るXtremIOならこうした心配はありませんし、社内のログ管理システムやDBシステムを用いたPoC(Proof of Cocept:概念実証) でも、十分なパフォーマンスと信頼性を備えていることが確認できました。こうした点を評価し、VDIサービスのOS領域にXtremIOを採用することを決めました」と宮本氏は語る。

    他のストレージとは桁違いの性能優れた製品品質にも高い評価

     

    実際のシステム構築フェーズにおいても、XtremIOの優れた性能が大きく寄与したとのこと。同社 クラウド事業部 クラウド開発部 クラウドサービス開発担当 主査 上﨑 純哉氏は「サービス用のインフラを開発する際には、お客様に安心してご活用頂けるよう、綿密な設計やチューニングなどの作業を積み重ねていくのが常です。しかし、今回のXtremIOに関しては、驚くほど手間が掛からなかった印象ですね。事前にDell EMCと密接に連携できたこともあり、すぐに最適な環境を作り上げることができました。本稼働後も性能のモニタリングなどを適宜実施していますが、応答速度が他のストレージとは桁違いで、チューニングする必要もありません。これだけストレージが安定的に高速動作してくれれば、我々としても非常に安心です」と満足げに語る。

    VDIサービス基盤全体の検証フェーズにおいても、サーバーリソースは足りているか、VMware Horizonやネットワークの設定は的確かといった点の確認が主で、XtremIOが担当するストレージ領域に関しては、特に問題となるような点は全くなかったとのことだ。

    「もう一つ感心したのが、XtremIOの品質の高さです。故障が少ない事もさることながら予防保守や不具合時にも手厚いサポート体制で迅速に対応することができました。お客様に安定的なサービスを提供していく上で、こうした高信頼な環境が実現できていることは非常に重要なポイントです」と上﨑氏は語る。

    数千、数万規模のVDIイメージを短時間でメンテナンス可能に

     

    また、XtremIOの導入によって、大規模VDIサービス環境の運用効率化も実現している。同社 クラウド事業部 クラウド開発部 セキュアサービス担当 佐々木 健司氏は「たとえばVDIサービスでは、お客様の要望に応じて必要なアプリケーションを導入したり、セキュリティパッチを適用したりといった作業が欠かせません。当社でも、このために毎月VDIイメージのアップデート作業を行っていますが、ここでネックになるのがコピー処理に掛かる時間です。なにしろ数千、数万台規模のデスクトップ環境を取り扱うわけですから、運用側としても相当な手間を要します。しかし、XtremIOのI/O性能をフル活用することで、こうしたメンテナンス作業の時間や工数を大幅に削減することが可能に。以前のグループ向けシンクライアント環境でも同様の作業を行っていましたが、その時とは全く比べ物になりませんね」と語る。

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    • 「VDIサービスはお客様の業務を支える重要な役割を担っていますので、ストレージにも高い信頼性や安定性が求められます。
      Dell EMC XtremIOはその重責を十分に果たしてくれていますね。
      メンテナンス作業なども短時間で実行できるので助かっています。」

      ドコモ・システムズ株式会社
      クラウド事業部
      クラウド開発部 セキュアサービス担当
      佐々木 健司 氏

  • ■ 成果

     

    16倍以上の性能アップを実現
    8000台分のログインも短時間で完了

     

    こうして、大規模VDIサービス基盤の実現に大きな役割を果たしたXtremIOだが、その卓越した性能は定量的な数値としても現れている。

    「たとえば旧VDI環境では、システムのログインに約180秒程度の時間が掛かっていました。しかし現在のVDIサービス基盤では、これを約40秒程度にまで短縮。しかも、その一方で、台数規模は4倍に増えていますので、16倍以上の性能アップが果たせた計算になりますね。また、以前実施したテストでは、高負荷ツールを用いて8000台同時ログイン/ログアウトの検証を行いましたが、この時も1分掛からずに処理を完了できました。私自身も手動でログインしてみましたが、レスポンスが気になるようなことはありませんでしたね」と佐々木氏は語る。

    このような環境を用意できたことで、VDIサービスを利用するユーザーからレスポンス関するクレームが寄せられるようなケースも皆無とのこと。佐々木氏は「今回のVDIサービス基盤では、仮想デスクトップのOS領域だけでなく、管理サーバーなどでもXtremIOを使用しています。こうした用途でも、処理の速さを実感する場面が少なくありませんね。お客様向けサービスだけでなく、我々の業務効率化にも大変役立ってくれています」と続ける。

    ユーザー数の増加にも即座に対応
    データ容量は最大1/10に削減

     

    VDIサービスを導入する企業の数も年々増え続けているだけに、XtremIOの特長である増設・拡張の容易さも大きな効果を発揮している。

    「現在はサービスを利用されるお客様が所定の人数に達したら、新しいXtremIOを増設するという形で運用を行っています。こうした作業にも、ほとんど時間や手間は掛かりませんね。パラメータやIPアドレスなどの設定情報を入力したら、後はボリュームを作成して完了といった具合です。作業でつまずくような場面がほぼありませんので、わざわざ外注しなくとも社内の要員だけでカバーできます。お客様のご要望にスピーディに対応していく上でも、こうした作業のリードタイムを短縮できるのはありがたい」と上﨑氏は語る。

    加えて見逃せないのが、XtremIOのインライン圧縮・重複排除によるデータ削減効果だ。上﨑氏は「VDIのようなシステムは共通部分も多いので、インライン圧縮・重複排除の効果が最大限に活かせます。実際に今回のVDIサービス基盤でも、平均して約1/8程度、最大で1/10程度にまでデータ容量を削減できています」と語る。

    また、同社では、XtremIOの各種機能も積極的に活用。その一例が、XtremIOのスナップショット機能と、Dell EMCの災害対策/データ保護ツール「Dell EMC RecoverPoint」を組み合わせた遠隔バックアップだ。

    「当社では東京リージョン、大阪リージョンの両方でVDIサービスをご提供していますので、ディザスターリカバリーの要件で、リージョン間バックアップをご要望されるお客様への対応も可能です」と宮本氏は説明する。この前処理にXtremIOのスナップショット機能を利用することで、効率的なデータ転送が実現しているというわけだ。また、これ以外に、XtremIOのシンプロビジョニング機能なども、ストレージ環境の最適活用に役立てられているとのことだ。

    ストレージに関する不安は解消
    顧客向けサービスの開発に専念

     

    ちなみに、今回のVDIサービス基盤には、同社ならではの技術力を活かした様々な工夫も盛り込まれている。中でも注目されるのが、VMwareのリアルタイムアプリケーション配信/ライフサイクル管理機能「VMware App Volumes」(以下、App Volumes)を活用している点だ。

    大規模VDIサービスを構築・運用する際には、ユーザープロファイルを別の場所に置く移動ユーザープロファイル方式を利用したいと考えるのが一般的だ。しかし、ユーザー企業が利用するアプリケーションの中には、移動ユーザープロファイル方式にきちんと対応していないものもある。こうしたものをVDI環境でそのまま使ってしまうと、最悪の場合データ消失などの重大な事態につながりかねない。

    そこで同社ではApp VolumesのWritable Volume機能を利用し、移動ユーザープロファイル方式で正しく動作しないアプリケーションについても、安心して利用できる環境を実現しているのである。これほどのサービス規模でApp Volumesを活用しているケースは、世界的に見てもあまり例がないとのことだ。

    宮本氏は「こうした新たなチャレンジに専念できるのも、XtremIOが担当するOS領域に何の不安もないからこそ。ストレージを全く意識する必要がなくなったことが、私にとっての最大の評価ポイントです」と力強く語る。

    また、上﨑氏も「この点については私も全く同感です。インフラに問題が発生した場合には、原因の切り分けや追求に苦労するケースも多い。しかしXtremIOに関しては、ストレージ起因でのトラブルということをほとんど考えなくて済みます。とにかく『楽』なストレージだと感じていますね」と続ける。

    OS領域以外の分野においてもXtremIOの活用を積極的に検討

     

    同社では今回の成功を踏まえて、XtremIOのさらなる活用を検討していく考えだ。「フラッシュストレージは、今後どんどん従来型ストレージを置き換えていくに違いない。そうした確信を、XtremIOによって掴むことができました。DBサーバーなどの高負荷システムもそうですし、現在は別のストレージを利用しているユーザープロファイル領域でも大きな効果が発揮できるはず。もちろん、競合製品の追い上げなども進んでくるでしょうから、XtremIOの今後の進化にも期待したいですね」と宮本氏は語る。

    もちろんVDIサービスについても、より一層の発展を目指して様々な取り組みを推進していく。宮本氏は今後の展望を「セキュリティ強化や働き方改革を推進したいというお客様のニーズは、今後も高まってくることと考えられます。ビジネスチャンスも大きく広がっていますので、我々としてもお客様のご要望にしっかりとお応えしていきたい」と述べた。

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