• 増え続けるビデオゲーム開発のデータをDell EMC Isilon上に統合 管理工数を減らして業務改善を実現

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    • お客様名

      株式会社ディンプス

    • 業種

      ビデオゲームソフトウェアの受託開発

    • 導入製品

      Dell EMC Isilon X210

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    • 「ビデオゲームのマルチプラットフォーム化が進展するなか、当社の事業も拡大を続けています。
      Dell EMC Isilonの導入に象徴されるように、これからも技術力の向上とともに開発環境の整備を推進していきます」

      株式会社ディンプス
      執行役員
      業務推進本部 副本部長 兼
      制作プロデュース部/開発推進部 部長
      河野 浩行 氏

  • ■ 課題

     

    ゲーム開発におけるデータ量が増大するなか、
    ファイルサーバの拡張性と信頼性の確保が課題に

     

    IT技術の発展は、ビデオゲームなどのエンタテインメントの分野にも大きな変化をもたらしている。ビデオゲームの描画クオリティは日を追うごとに向上し、4K・8K時代も到来しつつあるのに加え、インターネットを介したデジタル配信や、ワールドワイドでのコミュニケーションなど、その深化は留まるところを知らない。PC・スマートフォン向けゲームアプリの活況、家庭用ゲーム機の巻き返し、アジア競技大会の正式種目となったeスポーツ(エレクトロニック・スポーツ)の発展など、ビデオゲーム業界全体の市場規模も拡大を続けている。

    株式会社ディンプスは、大阪府豊中市新千里に本社を構える業務用および家庭用コンピュータビデオゲームソフトウェアの受託・開発を専門とする企業だ。同社は、「Digital Multiple Platforms」を由来とする社名のとおり、様々なプラットフォームに向けてビデオゲームソフトウェアを開発、数多くのヒット作品を生み出してきた。「既存の家庭用ゲーム機から、PC、アーケードゲーム、近年ではスマートフォンやGoogle Stadiaなど、対応するプラットフォームは拡大を続けています」と、同社 執行役員 業務推進本部副本部長 兼 制作プロデュース部/開発推進部部長の河野浩行氏は語る。

    河野氏は、同社で制作ラインの編成や案件の調整、プロジェクトの工数管理、開発環境整備など、全社横断的な組織を統括する役割を担っている。その中で懸案の一つとして挙げられたのが、開発プロジェクトが使うファイルサーバの更新であったという。

    同社 業務推進本部 開発推進部 開発推進課チーフの有山篤史氏は、当時の状況をつぎのように語る。「プロジェクトを始めた段階では、半年後にデータ量がどのぐらいまで伸びるかわかりません。ファイルサーバにPCサーバを利用していた旧来の環境では、あらかじめ予想して確保した領域を超えそうになったときに、プロジェクト末期の数TBのデータを他の領域・サーバに移動させるのには、大変な工数がかかっていました」。

    また、システム自体の信頼性にも課題があったという。あるときメンテナンスに伴いサーバを再起動したところ、システムが起動しないという障害が発生した。ハードウェアメーカーのサポートに連絡して調べたところ、マザーボードの故障だった。復旧には6時間を要し、業務への大きなインパクトがあった。「もしもRAIDユニットが故障したらと試算したところ、復旧には1週間程度が掛かることがわかりました。万一業務が止まれば、多大な損失につながります」(有山氏)。

    日々増大するデータ量に即応できる運用性・拡張性と、信頼性・可用性を兼ね備えたストレージシステムへの移行は、同社にとって急務となっていた。

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    • 株式会社ディンプス
      業務推進本部 開発推進部
      開発推進課 チーフ
      有山 篤史 氏

  • ■ 解決のアプローチ

     

    ワンボリュームで管理できる運用性、拡張性・可用性に注目し、Isilonを選定

     

    同社が課題解決に最適なストレージシステムとして選定したのが、Dell EMCのスケールアウトNAS「Dell EMC Isilon」(以下、Isilon)だ。ストレージシステム全体をワンボリュームで管理できる運用性、「必要な時に」「必要な分だけ」ノード(筐体)を増設することで容量・性能を向上させることができる拡張性は、まさに同社の求めるものであった。

    同社の採用したIsilon製品は「Dell EMC Isilon X210」。1ノードあたり22TB(うち、SSD800GB)を搭載するモデルだ。同社では、旧来利用していたPCサーバの3台構成を、このX210で3か年を掛けて3ノードずつ、合計9ノードを導入し、移行する計画を立てた。全ての導入は、もちろんストレージシステム全体の停止や再構築を伴わない、まさにスケールアウトによる拡張だ。

    また最終的には、データ保護レベルを変更して、2ノードで同時に障害が発生しても動き続ける高い可用性を確保することとした。

    「Isilonであれば、使用状況や投資状況によって後からでも総容量や保護レベルを変えられます。他の選択肢は考えられませんでした」(有山氏)。

    こうして、同社の新ストレージシステムへの移行は実施に移された。

  • ■ 成果

     

    運用効率の大幅な向上と省力化により、
    業務内容が「守り」から「攻め」へと進展

     

    Isilonへの移行作業は、膨大なデータを新旧のストレージシステム間でコピーするために、対象となる旧来のファイルサーバ1台ごとに繁忙期を避けて行われた。システムの導入時・移行時ともに全く問題がなく、安定稼働を続けているという。

    「PCサーバを利用していた時には、不定期にOSのアップデートなどで再起動を伴うメンテナンスが発生していました。繁忙期にあたるときなどは、現場との調整が難航するほか、日程が決まっても週末や早朝に出勤して作業を行うなど、非建設的な業務も多かったのです」(有山氏)。

    Dell EMCとシステム導入の支援を行ったブロードバンドタワーのチームへの評価も高い。「導入作業もスムーズでしたし、日常の些細な質問にも丁寧にわかりやすく答えて頂き、とても満足しています」(有山氏)。

    Isilonへの移行により、運用効率が大幅に向上したことで、限られた人員の中で業務改善や社内ネットワークの高速化など、「守り」から「攻め」への投資に切り替えることができたという。

    同社では、これからも計画的にIsilonの容量を増やしていく予定だ。そこで役に立っているのが併せて導入したInsightIQであるという。

    「InsightIQを見ていれば使用量がリアルタイムでわかりますし、データ量の増大も把握できます。」と有山氏。InsightIQのレポートからわかるデータの伸び率によると、1年後には容量を使い切ることが予測されるため、次なる拡張も既に視野に入っているという。

    また、同社がこれからの課題として挙げるのがバックアップだ。プロジェクトを離れたデータはテープへのコールドバックアップを行っているが、同社の開発案件にはシリーズが長く続くゲームタイトルも多く、それらのデータは頻繁に参照されるため、別途用意したリードオンリーのファイルサーバに退避させて運用しているのが現状であるという。

    「使用率の低いデータについては、安価なストレージに移したいですし、データ移動に伴う作業工数も削減したい。そういった観点でデータアーカイブに特化したIsilon A200にも注目しています」(有山氏)。

    最新のビデオゲームを生み出していくための開発基盤として、これからもIsilonは大きな役割を担い続けていく。

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