• 新聞製作業務の根幹を支える仮想化基盤にDell EMC VxRailを採用 インフラ運用の効率化・省力化に成功

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    • お客様名

      株式会社中日新聞社

    • 業種

      マスコミ

    • 導入製品

      Dell EMC VxRail E560F、
      Dell EMC VMAX 10K

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    • 「Dell EMC VxRailを採用したことで、新聞製作業務を支える新たな仮想化基盤を無事確立できました。
      性能や信頼性についても十分満足していますので、今後は社内で稼働する様々な業務サーバーを集約するためのインフラとしても活用したいと考えています」

      株式会社中日新聞社
      名古屋本社 技術局報道システム部
      部次長
      山尾 信二 氏

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    • 株式会社中日新聞社
      東京本社 技術局報道システム部
      雨下 将隆 氏

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    • 株式会社中日新聞社
      名古屋本社 技術局報道システム部
      平野 雅人 氏

  • ■ 課題

     

    新聞製作用仮想化基盤のリニューアルに挑む

     

    中日新聞、東京新聞、北陸中日新聞、日刊県民福井の一般紙4紙、並びに中日スポーツ、東京中日スポーツのスポーツ紙2紙の発行を手がける中日新聞社。同社では、各地域において長年にわたり培ってきた信頼を背景に、新聞読者との確かな関係性を確立。また、近年では、書籍発行や中日文化センターの運営に加えて、Webを活用した記事、動画配信なども行っている。

    その同社の新聞製作業務を、ICTの側面から支えているのが、技術局報道システム部だ。同部の部次長を務める山尾 信二氏は「新聞を購読者のもとに確実にお届けするためには、限られた時間の中できちんと製作業務を遂行する必要があります。それだけに我々報道システム部としても、システムの安定稼働には細心の注意を払っています」と語る。

    そうした取り組みの一環として、今回実施されたのが、新聞製作に関わるシステム群を収容する仮想化基盤の再構築だ。元々これまで利用されてきた旧仮想化基盤は、2013年に社内で自主構築した経緯がある。仮想化技術についての知識やノウハウを自ら会得し、環境改善やトラブル対応などの作業を自分たち自身で実施できるようにすることが狙いだ。

    ただし、こうした取り組みによって経験を積むことができた反面、新たな課題もまた浮かび上がってきた。「仮想化以前の環境では、システム構築を担当したベンダーが一括で保守・サポートを行ってくれましたので、故障や障害などが発生した場合もそこに連絡すれば良かった。ところが、旧仮想化基盤は、個別の製品を組み合わせて自前で構築したため、問い合わせ先の窓口もすべてバラバラに。これにより障害原因の切り分けなどにも、時間が掛かるようになっていたのです」と明かすのは、同部の雨下 将隆氏。また、同 平野 雅人氏も「加えて、もう一つ大きな課題だったのが、運用管理の属人化が進んでしまった点です。新聞社という業種柄、我々報道システム部も三交代制で勤務しています。当然、仮想化技術に精通した部員が不在の時間帯なども出てきますので、こうした時にトラブルが起きてしまうと対応に困るケースも考えられます。それだけに今回の更新では、もっとシンプルで、誰にでも運用できるような環境に変えていきたいと考えました」と続ける。

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    • 株式会社中日新聞社
      名古屋本社 技術局報道システム部
      伊藤 圭佑 氏

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    • 株式会社中日新聞社
      名古屋本社 技術局報道システム部
      山本 正史 氏

  • ■ 解決のアプローチ

     

    Dell EMC VxRailでサポートの問題を解消

     

    次期仮想化基盤を支えるインフラ製品の選定に際しては、性能、信頼性、拡張性、保守性、サポートなど、あらゆる要素において高いレベルの要求が課せられた。これらを満たせるものとして選ばれたのが、Dell EMCのハイパーコンバージド・インフラストラクチャ(以下、HCI)製品「Dell EMC VxRail」(以下、VxRail)だ。

    旧仮想化基盤は、サーバー、スイッチ、ストレージのいわゆる3 Tier構成で作られていたが、HCI製品であるVxRailならこれらの環境をシンプルにまとめられる。また、VMwareの仮想化ストレージ技術「VMware vSAN」を用いることで、要求されるストレージ要件に柔軟に対応することも可能となった。「最新ICT技術を果敢に取り入れていくという意味でも、今回はHCIを採用したいと思っていました。中でもVxRailはVMware環境との親和性が高く、コントローラVMなどを用いる他のHCI製品と違って信頼性面での不安もありません」と平野氏は説明する。

    もっとも、同社としてもHCIの導入は今回が初となるだけに、徹底的な事前検証も実施したとのこと。ここではVxRailの稼働中、意図的に障害を発生させるなど、70~80項目にもわたる過酷なテストを敢行。その結果も十分に満足できるものだったという。

    さらに、もう一つの決め手となったのが、サポートの充実度だ。VxRailはリモートメンテナンスが可能である上に、サポートセンター側で実施する操作をチャットや画面で共有することもできる。これまでのように電話やメールで状況を伝えたり、大量のログデータを送ったりする必要もなくなるというわけだ。

    Dell EMCでもサポート体制の拡充に力を注いでおり、24時間・365日の日本語サポートを提供しているほか、各分野に精通したエキスパートを同じロケーションに置いてワンストップサービスが行えるようにしている。こうした安心感の高さが同社にも評価され、今回の採用につながったのである。

    プロジェクトを支援した兼松エレクトロニクスの堀 忠雄氏は「Dell EMCのサポートを活用することで、ファームウェアやESXのバージョンアップなどの保守対応も一元的に受けられるようになります。また、従来環境と同等の機能や運用を実装するという点については、当社から様々なご提案を行うことで無事クリアできました」と語る。

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    • 株式会社中日新聞社
      名古屋本社 技術局報道システム部
      長尾 守 氏

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    • 株式会社中日新聞社
      東京本社 技術局報道システム部
      田仲 真 氏

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    • 株式会社中日新聞社
      東京本社 技術局報道システム部
      権田 裕昭 氏

  • ■ 成果

     

    高い性能・信頼性・拡張性を活かしシステム集約を加速

     

    現在同社では、本番サイトとなる名古屋本社、予備サイトとなる東京データセンターそれぞれにVxRailを設置。ここではDell EMCが提供するバックアップツールである「Recover Point for Virtual Machines」を利用した、遠隔バックアップ環境も構築されている。

    「vSANの操作などもvSphere Webクライアントから簡単に行えますし、運用管理性は格段に向上した印象です。旧仮想化基盤よりもかなりシンプルに運用できるようになりましたので、属人化の解消にも弾みが付くと考えています」と語るのは、技術局報道システム部 伊藤 圭佑氏。同 山本 正史氏も「特にストレージ廻りに関しては、以前はシステムの性能要求に応じてRAIDグループを分けるなど、かなり煩雑な作業を強いられていました。しかしVxRailを導入したことで、こうした面倒な手間も完全に不要に。おかげでストレージ担当者の運用負担も相当軽減されました」と続ける。

    新聞製作システムは一年間ほぼ無停止で稼働するだけに、以前はメンテナンス時間の確保にも苦労していたとのこと。「この点についても、VxRailなら平日の朝刊と夕刊の間のちょっとした隙間時間にファームウェアのアップデートなどを実施できる可能性があります。『止まらないシステム』を実現していく上でも、大きな効果が発揮できることと期待しています」と同長尾 守氏は語る。

    「本格的な活用はまだまだこれからという段階ですが、運用マニュアルの作成なども新たに行いましたので、部内でもVxRailを操作できるユーザーの数をどんどん増やしていこうと考えています」と語るのは、同 田仲 真氏。また、同 権田裕昭氏も「VxRailは単一画面で環境全体を容易に管理できますから、仮想化技術にそれほど精通していない担当者でもできる作業の幅が広がります。これも非常に大きなメリットだと感じています」と続ける。

    さらに、その先に見据えているのは、適用領域のさらなる拡大だ。「今回は、まず比較的重要性の低いサブシステム群から移行を行いましたが、VxRailの性能・信頼性が十分に確認できたため、現在新聞製作の根幹を支える『編集組版システム』の構築を進めています。今後はこれに加えて、技術局関連部や他部門で稼働する業務サーバー群の統合・集約にもVxRailを活用していきたい」と山尾氏は意気込みを語る。

    そのためのインフラとして、東京・名古屋にそれぞれVxRailを増設する予定とのこと。新聞報道の最前線を支える重要な役割を、今後もVxRailが果たし続けていくのである。

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