• Dell EMC IDPA DP4400 を新たに導入し統合バックアップ基盤を構築処理時間短縮とリソース有効活用を実現

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    • お客様名

      一般財団法人 阪大微生物病研究会

    • 業種

      製薬業

    • 導入製品

      Dell EMC IDPA DP4400

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    • 「複雑化したバックアップ環境をDell EMC IDPA DP4400 に統合したことで、旧環境で丸3日掛かっていたバックアップ処理が、現在では7分程度と、大幅な処理時間短縮が出来ました。
      また、130倍以上ものデータ重複排除率や、バックアップ環境を個別に構築する必要がなくなるため、IT トータルコストが削減できました。
      インフラの全体最適化を目指す当財団の取り組みに、大きく貢献してくれています。」

      一般財団法人 阪大微生物病研究会
      経営企画部 システム課
      課長
      佐々木 寛 氏

  • ■ 課題

     

    複雑化したバックアップ環境の改善に挑む

     

    一般財団法人 阪大微生物病研究会(以下、BIKEN 財団)は、インフルエンザや日本脳炎、麻しん、風しんといった感染症の予防に欠かせないワクチンの開発・製造を担う機関である。大阪大学の大学発ベンチャーとして同財団が発足したのは1934 年のこと。それ以来80 年以上にわたり、一貫してワクチンの開発・製造・供給に取り組んできた。2017 年には、ワクチンの製造を受け持つ株式会社BIKEN を田辺三菱製薬との合弁で設立。財団と株式会社から成るBIKENグループの総合力を最大限に活かし、ワクチンの安定供給に取り組んでいる。

    その同財団の情報インフラを一手に支えているのが、IT 部門である経営企画部 システム課だ。 同課 課長の佐々木 寛氏は「当財団では大阪・香川・東京に5 ヶ所の拠点を展開していますが、かつてはそれぞれの拠点ごとに業務システムが導入されていました。これではコスト面でも運用管理面でも非効率なため、データセンターへの集約を図るなど、インフラ環境の最適化・標準化を進めています」と説明する。

    そうした取り組みの一貫として、今回実施されたのが、バックアップシステムの改善である。BIKEN 財団 経営企画部 システム課 長谷川 貴也氏は、以前の課題を「10 年ほど前にテープバックアップからD2D(Disk to Disk)バックアップへの移行を行ったものの、その後もサーバー台数が増え続けたことですぐに容量が逼迫。様々なバックアップ製品を試したり入れ替えたりしながら、何とか運用を回している状況でした」と振り返る。直近では、システム要件に応じて3 種類のバックアップ製品を使い分けていたため、運用管理も煩雑にならざるを得なかったという。

    しかも、データ容量の増加に比例して、バックアップに要する時間もどんどん延びる一方。特に容量が大きいファイルサーバーやメールサーバーなどについては、フルバックアップに2~3 日も掛かっていた。「その他のシステムについても、サイズの大小を考慮しながらジョブの組み合わせを考える必要がありました。運用管理に使用するツールも保存先のストレージもバラバラといった状況は、インフラの最適化・標準化を進めるという方針にも合いません。そこで、バックアップシステムの全面刷新に踏み切ることにしたのです」と佐々木氏は語る。

  • ■ 解決のアプローチ

     

    Dell EMC IDPA DP4400 に課題解決の光明を見出す

     

    いわば積年の課題となっていたバックアップだが、これを大きく変えるきっかけとなったのが、Dell EMC のバックアップアプライアンス「Dell EMC Integrated Data Protection Appliance DP 4400」(以下、IDPA DP4400)との出会いである。

    IDPA DP4400 は、実績あるDell EMC のハードウェアと、圧縮・重複排除機能を備えたバックアップソフト「Dell EMC Avamar Virtual Edition(AVE)」「Dell EMC Data Domain Virtual Edition(DDVE)」を一体で提供。一部の圧縮・重複排除処理をソース(バックアップ対象ホスト)側で行い、バックアップサーバーの枠組みを介さずDDVE へ直接データを送ることで、データ転送量の削減や時間短縮を図る「Data Domain Boost(DD Boost)」機能も装備されている。

    「『何かいいバックアップ製品はないか』とDell EMCに相談してみたところ、要件にピッタリと紹介されたのがIDPA DP4400 でした。ソース側での圧縮・重複排除など、他社にない特長を備えている点は魅力的でしたね」と長谷川氏は語る。とはいえ、同財団としても、すぐに導入を決断したわけではなかった。長谷川氏は「これまでいろいろなバックアップ製品を試してもダメだったわけですから、そう簡単にうまくいくはずがない。詳しい説明も受けましたが、最初はかなり懐疑的でしたね」と語る。

    そこで同財団では、IDPA DP4400 の実力を確かめるべく検証機を用いたPoC(概念実証)を実施。これにより疑念を払拭することができた。「小規模な仮想サーバーとデスクトップPC で評価を行いましたが、3 分くらいでバックアップが終わった上に、圧縮・重複排除率も90% 以上でした。あまりにも効果が大きいので、にわかには結果を信じられなかったくらいです」と長谷川氏は続ける。

    さらに、運用管理の面でも、大きな改善効果が見込めたとのこと。佐々木氏は「単一の管理画面ですべての操作が行えるため、従来のように煩雑な作業を強いられずに済みます。また、物理、仮想、Windows、Linux の4 パターンを組み合わせることで、バックアップ運用のシンプル化も図れます。加えて、筐体サイズが2U とコンパクトで、データセンターの設置スペースを抑えられるのも良かったですね」と語る。

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    • 一般財団法人 阪大微生物病研究会
      経営企画部 システム課
      長谷川 貴也 氏

  • ■ 成果

     

    処理時間を劇的に短縮。
    圧縮・重複排除機能も絶大な効果

     

    IDPA DP4400 による新バックアップ基盤は、2019年11 月より本番稼働を開始。これにより、従来の課題は完全に解消されている。「特に大きいのが、バックアップに掛かる時間が劇的に短縮された点です。たとえば、旧環境で丸3 日掛かっていたバックアップ処理が、現在では7 分程度で完了します。これほどの違いがあると、かつての苦労は一体何だったのかと思いますね」と長谷川氏は苦笑する。

    基本的にバックアップは日次で行っており、サーバーによって処理の開始時間をいくつかに分けてあるとのこと。「バックアップ処理の多重度が上がりましたので、以前のようにジョブの組み合わせに悩むこともなくなりました。新規サーバーの追加なども気軽に行えます。また、旧環境ではリストア作業にも大変な手間と時間が掛かっていましたが、現在では誰が作業しても1 時間程度で復旧が行えます。おかげで運用管理負担は以前の1/4 ~ 1/5 程度に減った印象ですね」と長谷川氏は語る。

    圧縮・重複排除機能の効果も予想以上で、約1PBの元データが10TB 以下にまで削減されているとのこと。「メールサーバーとメールアーカイブを一緒にバックアップしていることもありますが、130 倍以上もの圧縮・重複排除率を達成できるとは驚きでした」(長谷川氏)。

    加えて、もう一つ見逃せないのが、IT コスト削減への貢献だ。佐々木氏は「以前はサーバ毎にバックアップソフトウェアのライセンス更新費用や、ライセンス管理が必要でした。一方でIDPA DP4400 はデータ容量に応じたライセンスのため、サーバー個別にライセンスを管理する必要はありません。さらに、IDPA DP4400 でバックアップ環境を統合しているため、今後現場部門で新しいシステムを導入する際にも、その都度バックアップ環境を構築する必要がなくなります」と説明する。この結果、IDPA DP4400 の導入費用は約2 年で回収でき、その後はどんどんコスト削減効果が積み上がっていく予定とのことだ。

    同財団では、今後もIDPA DP4400 への集約を加速し、統合バックアップ基盤としての活用を進めていく考えだ。「ワクチン製造に関わる一部システム以外のバックアップは、すべてこれで賄えると考えています。また、当財団は瀬戸内海に面していますので、DR(災害対策)環境への適用も検討していきたい」と長谷川氏。佐々木氏も「今回の取り組みでは、『最新のテクノロジーが業務を大きく変える』ということを強く実感できました。

    Dell Technologies には、ぜひ今後もこうした最新テクノロジーの提案をお願いしたいですね」と期待を述べた。

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