性能問題の改善を目指し仮想化基盤の再構築に着手
「ALWAYS NEWS スタイリングライフ・ホールディングスはいつも新しいライフスタイルをお客さまに提供します」を、グループスローガンとして掲げるスタイリングライフ・ホールディングスは、2つの社内カンパニーとグループ企業で構成。雑貨小売販売、ビューティ&ウェルネス、通信販売の3つの領域においてグループで事業を展開し、価値ある新しい商品やサービスを提供することで、数多くの顧客の支持を獲得している。
その同社の事業活動をデジタルな側面から支えているのが、グループのIT部門であるシステム部だ。スタイリングライフ・ホールディングス担当者は「Eコマース関連など業務に直接関わるシステムについては、それぞれの社内カンパニーやグループ会社で担当していますが、会計等の基幹業務システムやグループ横断で利用するようなシステムについては、当部門で一括して導入・運用を行っています」と説明する。
グループ情報基盤の最適化を図るべく、同部門では社内環境の整備・改善も意欲的に推進。そうした取り組みの一つが、VMware vSphereによる全社仮想化基盤である。担当者は「社内で稼働するシステムの中には、わざわざ個別にサーバーを立てるまでもないような規模のものも存在します。こうしたものを仮想化基盤に集約することで、効率的でムダのないインフラを実現しているのです」と続ける。
加えて、この仮想化基盤は、新たなシステムやサービスを迅速に展開する上でも大いに役立っている。担当者は「たとえば、今回のコロナ禍に伴って、リモートワーク環境を整備する必要に迫られたのですが、仮想化基盤を利用することでスピーディに開発・検証用の環境を用意できました」と語る。
このように、同社のビジネスに大きな貢献を果たしている仮想化基盤だが、その一方で改善を要する点もあった。特に直近の課題となっていたのが、システムのレスポンス低下である。「HDDベースストレージでの3Tier構成だった旧仮想化基盤では利用者が遅延を体感する場面が増えていました。前述の通り、この仮想化基盤内では、グループ全社で利用されるシステムも多数稼働しています。ユーザーがストレスを感じるようではいけませんので、インフラの性能をもっと引き上げたいと考えていました」と担当者は振り返る。ちょうど、旧仮想化基盤を構成するハードウェア群がリプレース時期を迎えたことから、同社ではインフラの全面刷新に着手することとなった。