■ 成果
運用効率の大幅な向上と省力化により、
業務内容が「守り」から「攻め」へと進展
Isilonへの移行作業は、膨大なデータを新旧のストレージシステム間でコピーするために、対象となる旧来のファイルサーバ1台ごとに繁忙期を避けて行われた。システムの導入時・移行時ともに全く問題がなく、安定稼働を続けているという。
「PCサーバを利用していた時には、不定期にOSのアップデートなどで再起動を伴うメンテナンスが発生していました。繁忙期にあたるときなどは、現場との調整が難航するほか、日程が決まっても週末や早朝に出勤して作業を行うなど、非建設的な業務も多かったのです」(有山氏)。
Dell EMCとシステム導入の支援を行ったブロードバンドタワーのチームへの評価も高い。「導入作業もスムーズでしたし、日常の些細な質問にも丁寧にわかりやすく答えて頂き、とても満足しています」(有山氏)。
Isilonへの移行により、運用効率が大幅に向上したことで、限られた人員の中で業務改善や社内ネットワークの高速化など、「守り」から「攻め」への投資に切り替えることができたという。
同社では、これからも計画的にIsilonの容量を増やしていく予定だ。そこで役に立っているのが併せて導入したInsightIQであるという。
「InsightIQを見ていれば使用量がリアルタイムでわかりますし、データ量の増大も把握できます。」と有山氏。InsightIQのレポートからわかるデータの伸び率によると、1年後には容量を使い切ることが予測されるため、次なる拡張も既に視野に入っているという。
また、同社がこれからの課題として挙げるのがバックアップだ。プロジェクトを離れたデータはテープへのコールドバックアップを行っているが、同社の開発案件にはシリーズが長く続くゲームタイトルも多く、それらのデータは頻繁に参照されるため、別途用意したリードオンリーのファイルサーバに退避させて運用しているのが現状であるという。
「使用率の低いデータについては、安価なストレージに移したいですし、データ移動に伴う作業工数も削減したい。そういった観点でデータアーカイブに特化したIsilon A200にも注目しています」(有山氏)。
最新のビデオゲームを生み出していくための開発基盤として、これからもIsilonは大きな役割を担い続けていく。