新聞製作システムは一年間ほぼ無停止で稼働するだけに、以前はメンテナンス時間の確保にも苦労していたとのこと。「この点についても、VxRailなら平日の朝刊と夕刊の間のちょっとした隙間時間にファームウェアのアップデートなどを実施できる可能性があります。『止まらないシステム』を実現していく上でも、大きな効果が発揮できることと期待しています」と同長尾 守氏は語る。
「本格的な活用はまだまだこれからという段階ですが、運用マニュアルの作成なども新たに行いましたので、部内でもVxRailを操作できるユーザーの数をどんどん増やしていこうと考えています」と語るのは、同 田仲 真氏。また、同 権田裕昭氏も「VxRailは単一画面で環境全体を容易に管理できますから、仮想化技術にそれほど精通していない担当者でもできる作業の幅が広がります。これも非常に大きなメリットだと感じています」と続ける。
さらに、その先に見据えているのは、適用領域のさらなる拡大だ。「今回は、まず比較的重要性の低いサブシステム群から移行を行いましたが、VxRailの性能・信頼性が十分に確認できたため、現在新聞製作の根幹を支える『編集組版システム』の構築を進めています。今後はこれに加えて、技術局関連部や他部門で稼働する業務サーバー群の統合・集約にもVxRailを活用していきたい」と山尾氏は意気込みを語る。
そのためのインフラとして、東京・名古屋にそれぞれVxRailを増設する予定とのこと。新聞報道の最前線を支える重要な役割を、今後もVxRailが果たし続けていくのである。