持ち帰って自宅で作業できる利便性を評価
ASOラーニング・ラボがDell Precisionワークステーションを選定した背景には、それまで利用していたワークステーションに性能面で課題があったことや、学生が自宅に持ち帰るための可搬性が乏しかったことなどが挙げられる。稲吉氏は、「学生に毎日家に持ち帰ってもらいやすく、かつ作業しやすいワークステーションを探していました。デルのモバイルワークステーションは、2kgを切る重量で持ち運びしやすくデザイン性も優れています。常に3D CADに触れてほしいというわれわれの希望を満たすものでした」と振り返る。
またタワー型ワークステーションのDell Precision 5820にも想定以上の導入効果があったという。
「タワー型ワークステーションも当初はVR解析のための専用モデルを選定したのですが、実際に利用してみると、3DEXPERIENCEを利用するうえで高い性能と信頼性がありました。デルのワークステーションは、ダッソー・システムズが多数の推奨モデルをラインアップしていることも導入を後押ししています。また、私自身が以前からのユーザーとして手厚いサポートを受ける中で信頼感を持っていたことも大きいです」(稲吉氏)
モバイルワークステーションを1人ひとりが所有して授業を受けるスタイルがはじまったのは2020年度からだ。その初年度に入学した谷氏と宮崎氏は、その環境を最大限に活用してスキルを磨いた。宮崎氏はこう話す。
「3DEXPRIENCEを自宅で扱えて作業できることは、本学科の一番のメリットだと実感しています。就職のために企業の担当者へ自分の作品を見せることがありますが、そうした作品作りも、コロナ禍に影響されずに取り組むことができました。常に身近にある環境を整えてくれたことには感謝しかありません」(宮崎氏)
一方で谷氏は、ラボ内で利用するタワー型のDell Precision 5820の使い勝手の高さを評価する。
「性能が高く、処理がスムーズでラグがないことはもちろんなのですが、ファンが静かでうるさくないこともポイントです。筐体から出る熱風でマシンの前に置いていた飲み物がぬるくなるといったこともないですし、快適に作業ができます。また筐体にポートが多く装備されていることもポイントですね。USB Type-CやSDカードもそのまま利用できますし、VRデバイスやプロジェクター、各種センサー類をつなぐときの接続性を心配することもありません」(谷氏)