サステナブルなPCデザインの限界に挑む「Concept Luna」の取り組み

※当資料は、2021年12月14日に米国にて発表したブログ「Pushing the Boundaries of Sustainable PC Design: Concept Luna」の抄訳版です。著者:デル・テクノロジーズ クライアント ソリューションズ グループ 最高技術責任者 グレン・ロブソン

2021年12⽉17⽇
デル・テクノロジーズ株式会社

サステナブルなPCデザインの限界に挑む
Concept Luna」の取り組み

―製品、素材の再利用、カーボンフットプリントの削減を、将来に向け加速的に実現する設計について―

もし~だとしたら?これはデル・テクノロジーズのあらゆる設計上の意思決定における出発点であり、優れた製品の開発だけではなく、複雑な社会的課題に対処するテクノロジーを生み出すために、こうした疑問を常に自らに投げかけ、鼓舞しています。そして、気候変動がもたらす危機、増え続ける電子廃棄物、資源の制約などに対する懸念が高まる中、当社を突き動かしているのは、「もし再利用を極限まで進め、製品のカーボンフットプリントを劇的に削減できるとしたら?」という問いかけです。

環境にプラスの影響を与えるために当社が実践してきた取り組みは数十年にわたり、会社全体を巻き込んできました。そして、サーキュラー エコノミー(循環型経済)を加速させ温室効果ガスの排出量をネットゼロにするという私たちの野心的な目標は、かつてないほど重要な使命となっています。

製品設計は、この2つの目標を実現する上で大きな役割を担っています。現在、サーキュラー デザインは、製品ポートフォリオ全体で目標達成の取り組みをリードし続けています。昨年だけでも、使用済みハードディスク ドライブ内のアルミニウム部品を対象に、クローズド ループを構築し、再生利用を開始したり、製紙工程で生じる木の廃材を原料としたバイオ プラスチックを製品の素材として取り入れたり、再生炭素繊維(カーボンファイバー)の使用量を120万ポンド(約544トン)以上に拡大しました。しかし、この取り組みをさらに加速するためには、新たな扉を開くための新しい鍵を見つける必要があります。昨年、当社はサーキュラー デザインを加速させるために、様々な分野の専門家による連携に関するビジョンを発表しました。本日は、その取り組みから生まれた最初のプロトタイプとなる、「Concept Luna(コンセプト ルナ)」をご紹介します。

「Concept Luna」はインテルと共同で開発されたPoC(概念実証)で、製品内の様々なコンポーネントに素早くアクセスし、交換や再利用が可能な革新的な設計アイデアを追求しています。これにより、新たな資源の使用量が削減され、経済圏でより多くの材料が循環され、維持されます。「Concept Luna」は、可能性を検証するために生み出され、製造や販売を目的としていません。しかし、このすべての設計アイデアが実現すれば、製品全体のカーボンフットプリントが50%削減されると期待しています。*1

動画

当社が「Concept Luna」に期待する理由は、以下の通りです。

  • 製品のカーボン フットプリントの削減:エネルギー効率を高め、電力供給と冷却能力を改善するまったく新しい方法を検討し、二酸化炭素排出量の少ない素材を使用して、デバイスの脱炭素化を進める実験を行いました。
    • マザーボードは、製造に最もエネルギーを消費するコンポーネントの1つです。総面積を約75%(現在は5,580mm2未満)*2、部品数を約20%*3削減すれば、マザーボードのカーボン フットプリントを50%削減できるという試算ができました。*4
    • すべての内部コンポーネントのレイアウトを全面的に見直し、小型化したマザーボードをトップ カバーに配置することで、外部の冷気に晒される表面積を増やすことができました。さらに、ベースにあるバッテリー充電ユニットとマザーボードを分離することで、意図的に排熱処理をせずとも自然に熱分散を実現することができ、ファンを排除することも可能となります。
    • これらの効率化により、全体的な消費電力を大幅に削減することができ、日常の使用に十分なパワーと使用時間を備えた、先進的なディープ サイクル バッテリーを採用した小型バッテリーが使用可能となります。
    • 水力発電を利用しプレス加工されたアルミニウムのシャーシは、エネルギー消費量が少なく、廃棄物も最小限に抑えられます。
  • 循環型経済への貢献に対する将来像:当社の見解はシンプルです。「使ったらリサイクルする」から、「使用したものはリサイクル、リファービッシュして何度も再利用し、材料が元の形で使えなくなったら再生利用する」へと移行したいと考えています。「Concept Luna」は、まさにそれを実践するもので、あるべき姿を示しています。
    • 内部コンポーネントにアクセスするために外すネジの数を10分の1の4本だけに減らしたことで、修理時間(主要部品の分解、修理、再組立)を約5時間短縮することができます*5
    • パームレストは、修理と再利用が容易になるよう意図的に設計にされています。またキーボードも、他のコンポーネントと簡単に分離でき、容易にリサイクル可能な設計になっています。
    • 先進的なディープ サイクル バッテリーは充電に時間がかかりますが、長い期間使用できるため、製品の使用が終わり、リファービッシュした後も再利用を可能にします。
    • 新しいバイオベースのプリント基板(PCB)は、ベースに亜麻繊維、接着剤に水溶性ポリマーを使用して製造されます。ここで注目すべきは、亜麻繊維が従来のプラスチック ラミネートに取って代わるという点です。さらに、水溶性ポリマーは溶かすことができるため、リサイクル業者は基板から金属や部品を簡単に取り外すことができるようになります。

「Concept Luna」は、私たちが目標達成を劇的に加速させるための新たな方法を模索していることを示す好例と言えます。何が可能かを証明することは、最初のステップに過ぎません。次のステップでは、これらの革新的なサステナブル デザインのアイデアのなかから、製品ポートフォリオ全体に拡大できる可能性が最も高いものを評価します。このコンセプトと将来の展開は、製品ポートフォリオ全般におけるサーキュラー エコノミーにおけるリーダーシップを今後も発揮し、製品のライフサイクルの各ステップを検証、再検討し、さらにサステナブルな製品を提供する方法だと確信しています。

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*1 比較のためDell Latitude 7300 Anniversary Editionを基準値にしています。
*2 Latitude 7300 AEとの比較:メインボードもインテルのAEP設計(最も意欲的な最小のADL-M実装)より17%小型化しています。
*3 削減された部品数は、最小のAlderLake-M(ADL-M)プラットフォームの実装を基準値にしています。
*4 比較のためDell Latitude 7300 Anniversary Editionを基準値にしています。
*5 比較のためDell Latitude 7300 Anniversary Editionを基準値にしています。

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■記載内容は、2021年12月17日時点のものです。