デル、製品梱包に再生可能な竹材の使用を開始

-PC業界で初めて竹の梱包材を採用-



デルでは、ネットブック「Inspiron Mini 10」と「Inspiron Mini 10v」の出荷用梱包材に、
竹を使用します。竹は、再生可能な天然素材で、現在梱包材の主流となっている
パルプモールドや 発泡スチロール、段ボールに代わる優れた素材として注目されています。

再生材料を25%使用した外箱の内側にこの素材を緩衝材として用い、「Mini」を
梱包します。
デルではこうした梱包材への竹原料の使用を2010年前半にはさらに多くの製品に
拡大する予定です。


この新しい取り組みは、地球環境への影響をできる限り小さくしようとするデルの
取り組みの最新の実践例です。



竹を使用するメリット


  ・成長の速さ
    イネ科植物である竹は、地球上で最も成長の速い植物です。1日に60センチ
    伸びることもあり、 3年から7年で成熟します。これは広葉樹の成長速度を
    大幅に上回ります。


  ・強靭さ
    竹は鋼鉄より引張強度に優れており、輸送中のハイテク機器の保護に最適な素材です。


  ・環境へのやさしさ
    竹には土壌改良の効果があります。また、深く根を張って土地の侵食を防ぐ
    とともに、適切に 伐採すれば自然に再生します。




持続性を高める取り組み


デルでは素材自体のほかにも、竹梱包材メーカーの
ユニソース・グローバル・ソリューションズ社(UGS) と提携して、竹の生産に
かかわる全てのプロセスが高い基準をクリアするように努めています。


また、世界の森林を対象とし、環境保全の点から適切な森林管理を推進する
国際的な評価・認証機関であるFSC(Forest Stewardship Council、森林管理協議会)
の方針と基準に準拠して竹原料を調達しています。


ちなみに、産地となる竹林は中国江西省にあり、パンダの生息地として確認
されている場所からは 遠く離れています(地図参照)。
デルはまた、UGSとの協力の下、竹林から製造設備に至る竹の加工流通過程全般
に関するFSCの管理認証(COC認証)の取得に向け取り組んでいます。


<赤色部分・・・パンダ生息地、黄色部分・・・産地(中国江西省)>


デルは製紙・包装材メーカーのジョージア・パシフィック社、UGS、
環境系コンサルティング会社のエンバイロンメンタル・パッケージング・インターナショナル社
と連携して、梱包材のリサイクル認証の実現に向け活動しています。





よりスマートな梱包のための「3つのC


2008年12月、デルはコンピュータの梱包を大幅に変更する計画を発表しました。
デルは2012年までに、梱包材の使用量の10%削減、梱包材のリサイクル
原料使用率の40%向上、分別収集(カーブサイドリサイクル)に対応した梱包材
の割合75%の実現を目指します。これらの目標を達成するために、デルは次の
「3つのC」に基づいた戦略を実践しています。


 ・Cube(キューブ、体積):箱の大きさはどうか?もっと小さくできないか?


 ・Content(コンテント、材質):梱包材の材質は何か?もっと適切な素材を使えないか?


 ・Curb(カーブ、分別収集):リサイクルしやすいか?


竹を電子機器の梱包に使用している例はまだほとんどありませんが、優れた
梱包材としての竹の実用性はとても魅力的です。デルはモバイル製品に竹の
梱包材を導入します。竹がこうした製品の梱包材として適切な、強靭かつ持続可能な
コスト効率の高い素材であることが実証されたからです。

デルでは、竹をはじめとする革新的な農産材料を、製品全般の梱包に採用しようと
積極的な取り組みを続けます。

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